量子化学計算勉強室 <無償ソフト入手・使用のために>

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   自作に挑戦しませんか?  「はじめての量子化学計算<基礎と可視化>」(工学社)  

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[T] 公開ソフトについて

公開ソフト全般の紹介・解説書としては以下のものが幅広く書かれている。

         すぐできる「量子化学計算ビギナーズマニュアル」 講談社 2006年 

この分野でもっとも有名な計算ソフトは"Gaussian"シリーズであるが、残念ながら有償である。この"Gaussian"と比べても 能力的に遜色のないとされる無償のソフトが"GAMESS"(これにもUS_GAMESSをベースに、PC_GAMESS,Win_GAMESS,UK_GAMESSなど種々のものがある) である。この2つのタイプのプログラム以外にも様々なソフトが紹介されている。


ここでは、PC_GAMESSとそれに関連するプログラムの入手についてごく簡単に説明する。


[U] PC_GAMESS/Facio/Molekelの入手と使用法

PC_GAMESSは量子化学計算本体プログラムではあるが、当然の事ながらプログラム内容はブラックボックスであり、一般の利用者 では計算することができないため、PC_GAMESS以外に、その操作用のプログラムが必要である。我々は、その目的のために、使い勝手のよ いGUIのひとつであるFacioを利用した。Facioも可視化機能を有するが、可視化専用のプログラムであるMolekelを併せ使用した。 これ以外にも種々あるので必要ならそれらを使用されたい。

(1) PC_GAMESS for 量子化学計算 PC GAMESSのホームページはこちら

以前はPC GAMESSは、アイオア大学とモスクワ大学が管理しており、その入手には2つのパスワード入手など結構面倒な手続きが必要であった。 今はモスクワ大学のみの管理(PC GAMESS/Firefly)となって1つのパスワードの入手で済むようになったとはいえ、そのパスワード入手のためにメール送信が 必要で、細かい指示(ダウンロードした未解凍のファイルにあるreadmeの中に書かれている)があるのでその通りに実行しなければならない。 メールは普通のE-mailではなく、Google が無償提供する「gmail」を使用せよとしているので、宛先はGmailとしなければならない(普通のE-mailから送付できる)。 入手したパスワードは、.rar file の解凍ソフト(たとえば無償のWinRAR3.8.0)で解凍時に使用する。

(2) Facio for グラフィカル・ユーザー・インターフェイス ぐう猫工房(Facioのホームページ)はこちら

ダウンロード/インストールに特に難しいものはない。
ただ、インストールしたままでは、「Load New PDB File」をクリックし適当な分子を「開い」ても、「Calculations」の ドロップダウンにある「PC GAMESS」は薄い灰色のままで計算が起動できず、戸惑いを感ずるかも知れない。 そんな時は、「Preferences」のドロップダウンにある「External Programs」をクリックして 現れる「Location of External Programs」なるウインドウの「PC GAMESS」欄の「browse」をクリックして、"pcgamess(.exe)"のファイル を探してクリックし「開く」と白い枠内に「絶対パス」が設定され、前出「PC GAMESS」が黒に変わり計算が起動できるようになる。 その後の操作については付属のDocuments/in Japanese(JP_Manual)を参照のこと。
この他に、使用時のちょっとした注意として、計算すると利用者の意思とは無関係に「メモ帳」に必ずデータが保存されるため、数多くの試算 結果が計算機のメモリーを圧迫する事になるので、適宜不要な計算結果を廃棄することをお勧めする。

(3) Molekel for 描画 Molekelのホームページはこちら

我々は、旧バージョンとなってしまった Molekel Version 4.3 を使用し結構重宝していたが、最近 Molekel Version 5 として 完全に書き換えられた。今は、Molekel Version 5.3 として入手可能で、入手等の手間は以前に比し簡単なものになっている。
表示される項目数・機能等が以前より削減(特に結合次数に基ずく反応時の原子結合軸の切断・結合の図[こちらを参照]が描けなくなったのは残念)されては いるが、図の美しさは従来通り申し分ない。
プログラム起動は"molekel"をクリックするだけでよいが、その後の操作に最初は戸惑うかも知れない。file の "open" を クリックして現れる "Load Molecule" の "Look in : "枠に計算結果の保存されている場所(例えば、pcg71cを、ローカル ディスク C においている場合、facio による計算ならば "C : ¥ pcg71c ¥ facio")を設定する必要がある。 且つそのウィンドウの "Files of Type" には、"All Files-(*.*) から "gam-GAMESS Output-(*.gam*.out*.log)" に変更 しないと読み込めないので要注意である。分子データを読み込んでも一度そのデータ欄のチェックを外し再度チェック しないと(??)機能しない操作があるのでこれも要注意である。その後の操作は "help / documentation"を参照の こと(やや不親切であるが)。

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